この時期、ワイドショーなどでもたびたび取り上げられるのがスズメバチによる被害。8~10月が活動の最盛期にあたるため、森林などのアウトドアはもちろん、街中でもスズメバチの巣に遭遇し、うっかり巣を刺激してしまうなどの理由で、スズメバチからの攻撃を受ける可能性が増える。スズメバチに襲われないためには、どのような対策をとればよいのだろうか? 

まず初めにスズメバチに「襲われやすい」ファッションがあるという。

「スズメバチが人間を攻撃する場合、まず頭部など色が黒い部分を襲う傾向があります。つまり、黒っぽい服装をしていると襲われる可能性が高くなるわけです」

一方、比較的安全なのは白っぽい服装。黄色や銀色も襲われにくい色という。ちなみに、黒っぽい服装が狙われる理由については、スズメバチにとって巣を襲う敵となるクマの色だからなどの説があるそうだが、詳しい理由は不明とのこと。また服装以外でも、香水や化粧品の匂いが、スズメバチに刺激を与える可能性があるとも。

「スズメバチの攻撃行動は“警報フェロモン”という化合物によって引き起こされます。警報フェロモンは複数の化学物質が組み合わさったものなのですが、香水や化粧品の種類によっては、この警報フェロモンに近い成分が含まれていることがあり、スズメバチを寄せ付ける原因となるようです」

街中ではそうもいかないだろうが、特に女性の場合、山歩きをする場合などは香水や化粧品をあまりつけない方が安全といえるだろう。ちなみに、スズメバチが近寄ってきた場合には、以下のような対処をするとよいそうだ。

「手で払ったり、慌てて逃げ出したりするのは、相手に刺激を与えてしまうので逆効果。まずは身を低くして、スズメバチが飛び去るのを静かに待つのが基本。それでも、いつまでもまとわりつくように飛んでいる場合は、近くに巣がある可能性が高いので、なるべく静かに、後ずさりをするようにその場を離れましょう」

そうした注意をしたのにもかかわらず、万が一スズメバチに刺されてしまった場合には、どうすればよいのだろう? 巷説では「刺された場所にオシッコをかける」という処置が知られているが、これは、実際にはほとんど意味のない行為だという。

「ハチ毒に関して、アンモニアはまったく効果がないため、オシッコをかけても意味はありません。もしスズメバチに刺された場合には、まずその場から避難し、流水でよく冷やしながら毒液を絞り出し、速やかに医療機関で治療を受けることが大事です」

ちなみに、スズメバチに刺された場合に起こるアレルギー反応は、人によって程度に差はあるが、もっとも重症の場合には死に至ることも。一刻も早く適切な治療を受けるのが、被害を防ぐための最善策といえるのだ。